◎ATSエンジニアが解説◎ HPE SimpliVity「ホントのところ、どこがいいの?」第6回
HPE SimpliVityを選んだ理由は、お客様それぞれ
第6回は、数あるHCI製品の中から、お客様に「HPE SimpliVityを選んで良かった!」と評価されている理由をご紹介します。ATSでは、HPE SimpliVityだけでなくNUTANIXやvSANも扱っており、お客様固有の目標達成や課題解決のために最適なソリューションをご提案しています。その中でも、今いちばん伸びているのがHPE SimpliVityなのです。
少し長くなりますが、ぜひご一読ください。
選んだ理由① 期待以上の「秒速バックアップ」
HPE SimpliVityは標準機能として使いやすいバックアップ機能を備えており、バックアップソフトウェア不要で仮想マシン単位でのバックアップを自動化できます。お客様からは、「バックアップ運用が驚くほど楽になった」「バックアップの頻度を増やすことができた」という感想をたくさんいただいています。開発元のHPEでは「秒速バックアップ」と呼んでいますが、1TBのバックアップ/リストアを60秒以内という超高速で実行できますので、決して大げさな表現ではありません。また、遠隔地でのデータ保護にもそのまま応用でき、限られたネットワーク帯域でもBCP・災害対策を容易に実現できます。HCIを比較検討される際に、ぜひ注目していただきたいポイントです。連載・第2回で詳しく解説していますので、ぜひこちら(第2回ブログ記事)もご覧ください。
選んだ理由② 重複排除のメリットを最大化できる!
HPE SimpliVityのインライン重複排除・データ圧縮は標準機能として提供され、追加コストなしでご利用いただけます。ATSのお客様では、「データ削減効果は50~60%に達している」という話は珍しくありません。ノード間で多重化するデータにも重複排除を適用するなど、HPE SimpliVityのデータ量削減の取り組みは徹底しています。遠隔地でのデータ転送時にも非常に有効で、ネットワークコストを抑えながらBCP対策の強化に貢献します。
選んだ理由③ 重複排除を性能影響なしに使える!
「インライン重複排除・圧縮を実行しても、確かに本体の性能に影響しない」という声もお聞きします。HPE SimpliVityが搭載する「専用のハードウェアアクセラレーター」の威力は絶大です。HCI製品が、最大のパフォーマンスを安定的に発揮できるか、優れた機能を本体の性能に影響なく利用できるか、というのはHCI製品選びの大事な視点です。
選んだ理由④ アーキテクチャーの違いが耐障害性に出る?!
代表的なHCI製品のひとつであるNUTANIXでは、クラスター内の複数ノードに同時にデータを書き込む方法で可用性を確保しています。RAID(ディスクの冗長構成)を使わないため「3ノード以上」でシステムを構成するのが基本となります。ノード数を増やすことで可用性を高めることができますが、1ノード内で2つ以上のディスクに障害が発生した場合、サービスに影響する可能性があるので注意が必要です。
これに対してHPE SimpliVityでは、RAID(ディスクの冗長構成)とRAIN(ノードの冗長構成)を組み合わせてシステム全体の可用性を確保することを基本としています。HPE SimpliVityは「最小2ノード構成」でこれを可能にしており、1ノード内でディスク2本に同時に障害が発生してもサービスが停止することはありません。
選んだ理由⑤ 拡張すべきはサーバーかストレージか?
HPE SimpliVityの最小構成は2ノード。他のHCI製品と同様にノード追加によるスケールアウトが可能です。ノード増設によりコンピュート/ストレージリソースを同時に拡張することもできますが、CPU/メモリだけを追加したい場合には、汎用のx86サーバーをクラスターに組み込んでリソース増強することもできます。ストレージリソースを過剰にすることなく、かつコストを抑えながら拡張できることがメリットです。
vSANを使う「EVO:RAIL」の最小構成は4ノードで、拡張は1ブロック(4ノード)単位となります。また、NUTANIXの最小構成は3ノードで1ノード単位での拡張が基本ですが、ストレージ専用ノードの増設も可能になりました。ニーズが大きいのはサーバーかストレージかということになりますが、ATSのお客様では今のところサーバー増設の要求の方が大きいようです。
選んだ理由⑥ 自前主義か、プロに任せる派か!?
HCI製品は、従来の3Tierシステムと比べると導入が容易になっており、お客様自身で導入にチャレンジされるケースも出てきました。ですが、実際の導入にあたっては、システムが最大性能を発揮しつつ安定的に稼働するための設定やチューニングを適切に行う必要があります。ATSは、HPEが認定する「HPE SimpliVityフォーカスパートナー」の1社です。検証用機器を自社で所有し、実案件のデリバリーを複数回経験したエンジニアを有し、設置から運用開始までをHPEに代わって実施することができます。
第6回、いかがでしたでしょうか。最後はATSの宣伝になってしまいました。
次回は、「オンプレミスのシステムをパブリッククラウドのように利用できる」ユニークなサービスをご紹介します。
★連載記事★
(第1回)急速に実績を拡大するHPE SimpliVity
(第2回)秒速バックアップとBCP・災害対策
(第3回)容量を気にせず「フルクローン方式」でVDIを実現
(第4回)HPE SimpliVityならではの容易な拡張
(第5回)既存システムの移行もHPE SimpliVityなら簡単
(第6回)HPE SimpliVityは他のHCIと何が違う!?
(第7回)オンプレミス環境を月額・従量制で使う
(第8回)HPE SimpliVity最新の導入事例
記載の企業名、製品名は各社の商標または登録商標です。
ブログ記事は掲載時点(2019年7月)における情報をもとに執筆しており、著者の意見や経験に基づく内容を含んでいます。掲載している情報の正確性について万全を期しておりますが、その内容について保証するものではありません。
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