世界トップレベルのバイオサイエンス研究を推進
長浜バイオ大学は、バイオサイエンスに特化した日本初の単科大学として2003年に開校した。以来、世界トップレベルのバイオサイエンス研究に基づく質の高い教育で、サイエンスイノベーション時代に求められる人材を数多く送り出してきた。世界的な科学誌「Nature」に採択された論文数で日本における私大の中で上位にランキングされるなど、最先端のバイオ研究において確かな存在感を示している。教育・学術情報センターで情報システムを担当する筒井宏明氏は次のように話す。
「教員1人あたりの科研費獲得で2001年以降に設立された私立大学として第1位となるなど、優秀な教授陣を擁していることも長浜バイオ大学の大きな特徴です。私たちは、バイオテクノロジー関連産業の集積が図られている『長浜サイエンスパーク』において産学連携をリードするとともに、地域に根差した大学として地域コミュニティの活性化と次世代人材の育成にも積極的に取り組んでいます」
長浜バイオ大学では教職員と学生向けに様々な学内情報サービスを提供しているが、その中核を担う「共通基盤システム」を2021年7月に最新化した。基幹系、事務系、学生支援系の各種アプリケーション、ファイルサーバー、DNS/DHCPサーバーなどを統合する重要なシステムだ。
「2015年に構築した3Tier構成の旧システムで顕在化していた課題を、更新のタイミングで一掃しようと考えました。具体的には、複雑な機器構成に起因する運用の難しさを解消して、システム全体の信頼性を高めること。もうひとつは、データバックアップ/リストアに要する手間を軽減することです。さらに、大規模災害に備える遠隔地でのデータ保護も検討事項に加えました」
筒井氏らは、複数のITベンダーから提案を受け慎重に検討を進めた。採用したのは、日本ヒューレット・パッカード(HPE)の「Microsoft Azure Stack HCIソリューション」を軸に据えたアルファテック・ソリューションズの提案だった。