安定性、拡張性、DRの要求を満たすHPE SimpliVity
太陽ホールディングスの要求に応えるべくMCSYとATSは検討を重ねた。MCSY ICTインフラ事業部 インフラサービス部の西川亮氏は、連合チームの提案のポイントを次のように話す。「安定性、拡張性、DRの要件を満たしつつ、さらに短期間での構築が可能であることを考慮し、ハイパーコンバージドインフラ製品『HPE SimpliVity 380 Gen10』を提案の主軸に据えました。3Tier構成も検討しましたが、HPE SimpliVityの優位性は明らかでした」
HPE SimpliVity は、世界中で豊富な実績を持つ新世代HCI 製品であり、日本でも急速にシェアを拡大している。サーバーとストレージをシンプルかつコンパクトに統合可能なだけでなく、HPE SimpliVity ならではのユニークな機能を活用できる。ATSでHPE SimpliVityの認定技術資格をもつ豊田は次のように説明する。「HPE SimpliVityは独自のハードウェアアクセラレーターを搭載し、インライン圧縮+重複排除や『秒速』といわれる超高速バックアップなど、他のHCI 製品にないメリットをご提供できます。また、RAID(ディスク冗長化)とRAIN(ノード冗長化)を組み合わせ、最小2ノード構成で優れた耐障害性・可用性を確保できることも大きな優位性です」
HPE SimpliVity は、仮想と物理両面で冗長化された高信頼のシステムを実現する。インフラ機器がシンプル化されることで、トラブルの発生源が大幅に減ることにも注目すべきだろう。MCSYとATS は、太陽ホールディングスが求める「安定稼働」の要件に応えながら、更なるメリットを提供できると確信していた。北清氏は次のように振り返る。
「私たちがMCSYとATSの提案で特に注目したのは、『HPE SimpliVityのノード数を抑えながら、サーバーと組み合わせて最適なリソースを確保する構成』でした。私たちのシステム要件に最適なCPU/メモリ/ストレージ構成とすることで、インフラコストの上昇を抑えていたのです」
一般的なHCI 製品は筐体単位(CPU/メモリ/ストレージが一体化)の増設でシステムを拡張するが、ストレージリソースが過剰になりがちだ。これに対してHPE SimpliVityは、汎用的なx86サーバーをコンピュートノードとして追加することでCPU/メモリリソースだけを増強できる。「実は他社からもHPE SimpliVityの提案があったのですが、MCSYとATSの提案はコスト面で明らかに優位性がありました。HPE SimpliVity 導入の経験とノウハウの差を感じたところですね」(北清氏)
ATS は、開発元の日本ヒューレット・パッカードより「HPE SimpliVityフォーカスパートナー」に認定されている。HPE SimpliVityの検証環境を自社に用意し、導入経験の豊富なエンジニアチームが顧客企業をサポートしている。