Azure Stack HCIソリューションにより構築された新しい「共通基盤システム」では、旧環境で懸案となっていたデータバックアップ/リストアの課題も解決されている。
「従来の仮想化基盤では、Windows環境は仮想マシン単位のイメージバックアップを取得できていたものの、Linux環境は同じ手順ではバックアップできない、バージョンの新しいLinux環境は対応できないという問題がありました。新環境ではVeeam Backup & Replicationを採用して、すべての環境でバックアップ運用を標準化しています。リストアの手順も大幅に簡易化・統一され、迅速かつ確実に復旧できるようになりました」と筒井氏は話す。
新環境では、Azure Stack HCI上でスナップショットを取得し、Veeamによりローカルのバックアップサーバーでバックアップデータを保護する仕組みが用意された。
「さらに、BCP/DR対策としてAzure Blob Storageでデータを二重に保護する仕組みも整えました。ローカルバックアップは機器の障害などがあった場合に迅速にシステムを復旧するために利用し、クラウドでのバックアップは大規模災害など万一の事態に備えるものとして明確に使い分けています」(筒井氏)
「共通基盤システム」は、シンプルで、運用しやすく、高い信頼性を備えた環境に生まれ変わった。学校業務の継続を支えるデータ保護の仕組みも万全に整えられている。新環境は2021年5月から設計に着手し7月にはインフラ構築を完了。クラウドでのデータ保護は11月から運用が始まっている。
「機器構成は見た目にもシンプルになり、バックアップを含む運用の負担も大幅に軽減されました。旧環境では、サーバーとストレージ間の通信不調がシステム全停止のリスクにつながる可能性がありましたが、新環境では単一障害点は完全に解消されています。統合的な監視と障害予兆検知の仕組みが整えられたことも含めて、システム全体の信頼性を高めることができたと考えています」と筒井氏は話す。
最新のテクノロジーで構築された環境に、確かなデータ保護の仕組みが更なる安心感を与える。アルファテック・ソリューションズの竹村勇平は次のように話す。
「最初の提案では、Azure Stack HCIとHPE SimpliVityによる2つのプランを提示しました。これを起点に、お客様の課題とニーズをより詳細に聞きながらHCI製品を選定し、ハードウェア構成を吟味し、バックアップとBCP/DRの要件にもしっかりとお応えしつつ、投資対効果に優れた共通基盤システムを作り上げていきました」
生まれ変わった「共通基盤システム」は、世界トップレベルのバイオサイエンス研究を推進する長浜バイオ大学のチャレンジを支えていくことになる。筒井氏は次のように話して締めくくった。
「アルファテック・ソリューションズとの取引は初めてでしたが、私たちの要望を聞き入れてきめ細やかに対応してもらえました。技術力の高さもさることながら、チームの全員が真摯な姿勢で臨んでくれたことに感謝しています。投資対効果の高い共通基盤システムを実現できただけでなく、価格以上の価値を提供してもらえたと思っています。地域に根差しつつ最先端の研究に取り組む長浜バイオ大学を、これからもしっかりとサポートしてもらえることを期待しています」