SharePoint Onlineを活用した教職員向けポータルは「石川県スクールネットポータル(ISP)」、
また校務DXのためのカスタムアプリは「ISPアプリ」と名付けられた。ATSは、Microsoftテクノロジーへの豊富な知見をもとに本プロジェクトをサポートしている。同社 社会公共事業部 自治体
文教技術部の三宅ジャスティン聖也エミール氏は次のように話す。
「ATS は、Entra ID、Intune、Purview などのMicrosoftテクノロジーを活用したインフラ整備に加え、SharePoint Onlineによる『石川県スクールネットポータル』と『ISPアプリ』の設計・開発・構築を全面的にサポートしています。プロジェクトでは、ニーズの高かった在校時間管理、休暇申請、電子申請、システムサポート/ ヘルプ、掲示板などのISPアプリを開発しました」
石川県教育委員会にとって「石川県スクールネットポータル」の実現は念願とも言えるものだっ
た。北山氏は次のように話す。
「教育委員会から教職員への情報提供や連絡の窓口を集約するとともに、出退勤管理機能や
ドキュメント管理機能を組み込むことで、教職員の業務の起点となるポータルとして完成させま
した。紙ベースの手続きに依存していた休暇申請や、各種申請もISPアプリから利用可能になり、
承認プロセスの効率化とスピード化が図られました。このポータルの実現で、校務に残っていた
『紙と印鑑』による手続きを着実に削減していくことができます」
垣内氏も、「従来は勤務状況を自動記録する仕組みがなかったため、教職員それぞれがExcelに
入力し、学校の管理部門が集計して、それを受け取った教育委員会が全校分を集計する、という
手順を取っていました。ポータルに出退勤管理機能が組み込まれたことで、教職員の在校時間
が自動記録・自動集計できるようになり、リアルタイムで状況把握が可能になったことは大きな
進化です」と続けた。
システムやアプリケーションに関する教職員からの問合せ対応は、教育委員会の関係者を悩ませ
ていた課題だったが、NTT 西日本が提供する「統合ヘルプデスク」に一次窓口を集約することで
解決した。ポータル内に「システムサポート/ ヘルプ」機能を提案・構築したのはATSである。
「教職員の方々がフォームから問合せてオンラインでサポートを受けられるようにするとともに、対応の進捗を確認できる仕組みを整えました。過去の問合せ内容一覧、操作マニュアル、トレーニング動画などもここから参照できますので、ユーザー様自身での問題解決も後押しします」(ATS 三宅氏)
スクールネットの刷新に加え、ポータルの新設やISPアプリの提供を伴った本プロジェクトでは、教職員からの問合せはピーク時で1日700件に上ったというが、「オンラインで問題解決を図る仕組みを整えたことで、サポートを回していくことができました。コンテンツを拡充させ、ICT支援員と教職員による自己解決を後押しできたことも大きいですね」と北山氏は続けた。
石川県スクールネットポータルとISPアプリは、様々な業務のデジタル化、効率化、スピード化を実現し、「校務DX」の推進基盤として期待通りの効果をあげつつある。
ATSの大澤滉平氏は、「適切にアクセスを振り分けるためのEntra IDとの連携部分は、特に慎重に作業を進めました。教職員の方々が、その日の業務を開始するにあたって最初に開くページとして、スクールネットポータルが定着化していくことを期待しています」と話す。
「教職員は、授業とその準備、児童生徒と向き合う時間に力を注ぎたいと考えており、デジタル化による校務の効率化と負荷軽減はまさに待ち望んでいたものでした。教育委員会にとっても、教職員の勤務状況や申請手続きがリアルタイムで可視化されることで、より正確かつ迅速な意思決定とアクションが可能になりました」(北山氏)
さらに、石川県教育委員会では、学習データや校務データの分析を通じて『学び』の質を高める取り組みを模索している。垣内氏は次のように結んだ。
「石川県スクールネットポータルの整備は、私たちがデータとその活用の重要性を改めて認識する機会ともなりました。石川県の『教育ダッシュボード』がどうあるべきか、どう活用していくか、NTT西日本・ATSチームとの議論を進めています。スクールネット最新化プロジェクトを通じて、ATSの技術力の高さを実感することができました。これからもNTT西日本とともに、私たちをサポートしてもらえることを願っています」