HPE SimpliVity+HPE GreenLakeによる統合化で
ハイブリッドクラウドの新たな理想へ

株式会社山善が「第4世代仮想化基盤」を構築し、オンプレミス環境の全面統合に向けて移行作業を進めている。ハイパーコンバージドインフラHPE SimpliVityを採用して単一のシステムアーキテクチャに集約するとともに、HPE GreenLakeにより「月額従量制」でのシステム導入を実現していることに注目したい。アルファテック・ソリューションズ(ATS)は、投資対効果に優れた統合仮想化基盤の設計・構築・保守を担い、さらに「費用化」のメリットを最大化するためのサポートまで幅広く貢献した。

株式会社山善

大阪府大阪市西区立売堀2-3-16

専門商社として、生産財と消費財の「ダブルウイング」による安定的な経営を実現。数多くの取引先との継続的な取引による「卸売ビジネス」を基盤に、国内外の「エンジニアリング」を積極的に手掛け、消費財の家庭機器事業部では「ファブレスメーカー」としてもビジネスを拡張している。

お客様の課題
  • 3系統ある仮想化基盤を統合・シンプル化し、システム維持と運用保守にかかるコストを低減したい
  • オンプレミス環境への投資を「費用化」し、システムのライフサイクル全体で平準化したい
ソリューション

 

  • HPE SimpliVityにより統合的な仮想化基盤を構築し、3つの既存仮想化基盤を段階的に集約
  • HPE GreenLakeにより仮想化基盤を構成するハードウェア/ソフトウェア群を「月額従量制」で導入
導入成果

 

  • HPE GreenLakeの月額従量制により、初期投資を抑制しつつ利用期間でコストを平準化
  • システム統廃合計画と合致した月額従量制の適用により、システムの総コストを大幅に削減見込み
  • 統合された仮想化基盤の保守をATSに一本化することで、更なるコスト削減が可能に

「ダブルウイング」の事業ポートフォリオで成長を加速

工作機械、産業機器、機械工具などモノづくりを支える「生産財」、住宅設備機器、家庭機器など快適な暮らしを支える「消費財」――年商5,000億円の事業規模を持つ専門商社、山善の強みを支えているのは、この「ダブルウイング」の事業ポートフォリオである。経営管理本部 情報システム部 インフラ課長の薄井大輔氏は次のように話す。

「山善は近く創立80周年を迎えます。『人づくりの経営』を実践しながら、お客様や市場と『ともに、未来を切拓く』存在であり続けたことが、山善の事業成長を支えてきたと言えるでしょう。私たち情報システム部の重要な使命は、山善のプロフェッショナルがビジネスの最前線で活躍し、お客様の多様なニーズに迅速にお応えするためのシステム環境を整え、これを安定的に運用することです」

山善では、Microsoft 365などのSaaSを中心にパブリッククラウドを活用しつつ、多様な業務システムを稼働させるオンプレミスシステムを適材適所で使い分けている。

「2024年6月に『第4世代仮想化基盤』を構築し、オンプレミスで運用してきた3つの仮想化基盤の全面統合に向けて作業を進めています。このプロジェクトが完了すれば、山善のオンプレミス環境は単一のシステムアーキテクチャにほぼ集約され、運用の効率化を含め大幅なコスト削減を達成できます。私たちは、ATSの提案を採用し、理想的なハイブリッドクラウド環境の実現を目指してシステム統合に取り組んでいます」(薄井氏)

山善が「第4世代仮想化基盤」の中核システムとして選んだのは、ハイパーコンバージドインフラHPE SimpliVityである。注目すべきは、仮想化基盤を構成するハードウェア/ソフトウェア群を、HPE GreenLakeによる「月額従量制」で導入している点だ。HPE GreenLakeの採用には、単なるITコスト削減だけでない、山善とATSのユニークな着眼点と戦略があった。
株式会社山善
経営管理本部 情報システム部
インフラ課長
薄井 大輔 氏
株式会社山善
経営管理本部 情報システム部
インフラ課
アシスタントチーフエンジニア
戸嶋 隆志 氏
アルファテック・ソリューションズ株式会社
エンタープライズ事業部
営業部 第2営業グループ
Sales Executive
黒澤 博之 氏

アルファテック・ソリューションズ株式会社
エンタープライズ事業部
技術部 第1技術グループ
リーダ
横尾 純平 氏

HPE GreenLakeによる「月額従量制」でインフラを整備

HPE GreenLake は、ATS が山善に提案したHPE 製のサーバー/ストレージ/ネットワーク製品はもちろん、OSや仮想化ハイパーバイザーなどのソフトウェア製品や各種サービスを、包括的に「月額従量制」で利用できる。山善は、第4世代仮想化基盤を構成するハードウェア/ソフトウェアを所有せず、パブリッククラウドと同じように「サービス」として利用可能になった。

「従来は機器を買い取って固定資産としてきたのですが、『導入時の大きなコスト負担を解消し、ライフサイクル全体で平準化できないか』と考えていた時に知ったのがHPE GreenLakeでした。ATS は、私たちが示した要件に応える優れたシステム提案とともに、HPE GreenLake による
『費用化』のメリットを最大化するためのシナリオ作りにも協力してくれました」と薄井氏は振り返る。

ATSの提案の骨子について、ATSアカウントチームの黒澤博之氏は次のように説明する。

「3つの仮想化基盤を段階的にHPE SimpliVityに移行・集約し、完了時にサーバー台数の削減と連動してコストを低減させることがご提案のベースとなっています。さらに、導入するハードウェア/ソフトウェアをHPE GreenLake による『月額従量制』で利用可能にし、初期投資を抑制するとともにオフバランス化を実現したことが大きなポイントです。また、リソース使用量の増減によって月額費用が変動する従量制を上手に活用し、システムライフサイクル全体を通してコスト削減効果が得られるシナリオを慎重に検討しました」

仮想化基盤の統合に際して薄井氏らを悩ませていた難題があった。数年間の延命は必要だが、いずれ終息させなければならない複数のレガシーシステムをどう扱うかである。

「レガシーシステムを単純に移行すると、これを終息させた時点でシステムリソースが余剰になることは明らかでした。ここにHPE GreenLakeの従量制を適用することで、クラウドと同様に『利用しなくなった分のコストを削減できる』仕組みを組み込むことができました。これにより、私たちは安心してレガシーシステムの移行を決断することができたのです」(薄井氏)

「過剰な先行投資」を抑制したシステム構成

「第4世代仮想化基盤」へのシステム統合は、第1期を2024年4月に完了させ、現在、第2期(2025年4月予定)と第3期(2025年10月予定)に向けた準備が進められている。システムアーキテクチャを統一して運用負荷を低減するとともに、仮想化基盤のサポートをATSに集約することで保守コストも削減していく計画だ。

「システムを構成する機器・コンポーネントの削減は、運用性と保守性の向上にダイレクトに結びつきます。ハイパーコンバージドインフラHPE SimpliVityへの統合により、3Tier環境でありがちなサーバーとストレージのサポート期間の違いや、ストレージ製品の最新ファームウェアにSANスイッチが対応できないといったミスマッチを解消することで、運用のシンプル化に大きく寄与します」と黒澤氏は強調する。

「第4世代仮想化基盤」は、HPE SimpliVityとバックアップシステムという非常にシンプルな基本構成となった。Cohesity SmartFilesによりNAS 環境が整備され、Veeam Backup&Replication がバックアップ運用を担う。ATSのインフラエンジニア横尾純平氏は次のように話す。


「HPE SimpliVityの筐体内で高速にバックアップを取得し、BCP 対策を強化するためにCohesity上で多重にデータを保護しています。Cohesityクラスターには、第4世代仮想化基盤の完成時を見通してハードウェアリソースをあらかじめ確保しておき、システム統合の進捗に合わせてストレージ容量を増やす方式をご採用いただきました。Cohesityは1TB単位でライセンスを追加してオンデマンドで拡張できるため、過剰な先行投資を抑制しながら常に最適なストレージ容量でご利用いただけます」

 

一般に、データ圧縮と重複排除が使えるストレージ環境はサイジングが難しい。システム運用を担当する経営管理本部 情報システム部 インフラ課の戸嶋隆志氏は次のように話す。

 

「Cohesity なら想定以上にデータ削減が効いて容量を余らせてしまう事態を回避しながら、ムダのないNAS環境を実現できます。また、既存環境で利用してきたVeeamを継承することで、手順を変えることなく第4世代仮想化基盤のバックアップ運用が可能になりました。3つのシステム移行が完了する来年度には、運用対象となるシステムがひとつに集約されますので、運用負荷が大幅に削減されることは間違いありません」

オンプレミスのメリットと有用性を再認識

山善が構築した「第4世代仮想化基盤」において、インフラコスト削減に寄与した要素は幅広い。

  1. ハイパーコンバージドインフラHPE SimpliVity への3システム統合で物理機器台数およびコストを削減
  2. オンプレミス環境を単一のシステムアーキテクチャに集約し運用負荷を低減
  3. 容量が必要になった時点でCohesityのライセンスを追加し、NAS への過剰な先行投資を抑制
  4. 仮想化基盤サポートをATSに集約し保守コストを削減
  5. HPE GreenLakeによりハードウェア/ソフトウェアを費用化・オフバランス化
  6. 初期投資を抑制しシステムのライフサイクル全体でコストを平準化
  7. HPE GreenLakeの従量制を活用しレガシーシステムを終息させた分の月額費用を削減

 

「私たちがインフラ整備を行う上で重視しているポイントは、総コスト、運用管理性、システム性能の3つです。私たちが採用した『HPE SimpliVityをHPE GreenLakeによる月額従量制で利用するモデル』は、この3つの評価軸で最高のスコアと評価しています。近年、クラウドの活用が進む過程で、システム性能の優位性、運用やセキュリティへの自社ポリシーの適用のしやすさなど、オンプレミスのメリットを改めて認識する機会が増えています。今回のプロジェクトを通じて、山善に最適なハイブリッド環境を追求していくことが私たちの使命であるとの思いをいっそう強くしました」と薄井氏は話す。

 

 インフラ領域におけるATSの技術力には定評があるが、山善に対してはより幅広いソリューションで貢献している。これまでの経緯を振り返りつつ薄井氏は次のように結んだ。

 

 「第4世代仮想化基盤の整備によって、理想的なハイブリッドクラウド環境に大きく近づくことができます。ATSとは10年近いお付き合いになりますが、Microsoft 365の全社導入、Exchangeの移行、VDI 環境の整備など、様々な支援を通じて確かな信頼関係が築かれてきました。現在は、Power Automate によるRPAの実装、DX 人材の育成面でも知見を提供してもらっています。今後は、インフラ領域に限らず、DX のITパートナーとしても私たちを支えてもらえることを期待しています」

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